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お肉いちば店長 岩永健司

22歳。「期待と夢」

私は大学卒業後、航空機関連の企業に就職しました。それは、40年以上続く家業「精肉店」を継ぐための修行の一環でした。

3年間勤務し、仕事のやり方、人間関係などを学びました。最初から3年で退職すると決めていました。仕事仲間と別れるのは、正直寂しかったです。しかし、それでも「自分で精肉店をやれる」という期待と夢がありました。

32歳。音を立てて崩れた・・・

退職してから7年間、私は精肉店で修行を積みました。朝4時に起床、何十キロもある肉を何回も冷蔵庫に搬入。精肉店の仕事は体力が必要でした。

7年の下積みを経て、32歳。

ついに新規店舗の店長に任命されました。店舗探しから、仕入、品質管理、ホームページ運営。やらなければないことばかりでした。それでも、楽しくてたまりませんでした。開店して1週間たった時です。あることに気がつきました。

売上が少ない・・・。

利益がほとんどない・・・。

今考えると当然のことです。なぜなら、私がしたことは「新しい店舗」を出しただけだったのですから。私の「期待と夢」は「不安と焦り」に一瞬で変わりました。どんどん、資金が減っていく中、あるアイディアを思いつきました。それは「パンフレット」でした。「近隣のお店に、ウチのパンフレットを置いてもらうことができれば、絶対にお客さんが増える!」当然、上手くはいきませんでした。近くの喫茶店、飲食店にお願いするも全て門前払い。不安と焦りは、大きくなっていくばかりでした。

私の考えが甘かったのです。気合いと根性でだけで、約1ヶ月間、飛び込み営業をしました。が、やはりどこもパンフレットをおいていただけるところは見つかりませんでした。

私の人生を変えた1人のお客さん

ある人との出会いで、私の人生が180度変わりました。その人は、3日に1回は利用して頂く近所のお客さんです。

「私ね、いつもスーパーで買い物しているのだけど、お肉だけは買わないの。お肉だけはいつもここでだけ、買っているのよ。はい、これ。いつもおいしいお肉をありがとうね。」

嬉しいお声と取れたての野菜をプレゼントして頂きました。それが、嬉しくて。幸せな気持ちになりました。それから、私は常に前向きに行動を始めました。私のお店の「強み」をチラシ、DMなどを使って、知ってもらおうと考えました。

しかし、それで終わりではありません。商品管理の大幅改善、価格改定、販売システムの導入など。多くの事を勉強し、多くの事を実践してきました。今では、少しずつですがお客さんの数も増え、リピーターも多くなりました。たった1人で始めた私のお店ですが、嬉しいことに今ではスタッフが4人になりました。(企業全体で19人 2015年現在)
もし、あのお客さんに出会わなければ、お肉いちばはなかったかもしれません。もしかすると、家業を継ぐこともしなかったのかもしれません。本当に感謝しています。

おかげさまで第65回岐阜県畜産共進会から表彰をしていただくこともできました。

今後の期待とお客様へひとこと

私たちは「最高の飛騨牛を、業界最安値で買えるお肉屋さん」を目指しています。 まだまだ、お肉いちばは始まったばかりです。これからも私たちをよろしくお願いします。